ケジメはつけなさいよ

先日、ツイッターで違法薬物で逮捕された会社員を上司が保釈金を出して釈放させてあげた話を、「いい話だなー」という引用リツイートされたものが私のタイムラインに流れてきたことから話は始まる。

BIGLOBEのニュースで「口を割らない社員を会社は最後まで守る」という記事で、大麻やLSDの使用歴が30年の50代男性会社員。

長年、常習・乱用していたことが判明したが、勤務先の上司はクビを言い渡さないどころか、保釈金を負担し、雇用も続けると裁判で証言した。

というもの。

その時私は、「いや判明したのならクビにしろよ確定なんだから」とリプした。

大麻はまだ日本では合法ではないし。

法を犯したのなら、その法にのっとって誰もが平等に裁かれるべき。

でないと、法の下の平等は保てない。

反論された。

なんで刑罰は受けたはずなのに更に社会的制裁制裁まで加えようとするんですか?

これに対する別の方からのリプは「見せしめです!俺らの言うことを聞かないやつは吊るしあげる!って感じじゃないですかね笑」

どれも違うと思った。

「社会的制裁を加えるということに違和感を感じます。私人が制裁を加えるというのなら、刑罰の存在意義が揺らぎます。それなら刑罰自体をもっと軽くすべき」

「薬物事件は特にそれが強い、人道から外れたことをしたわけではない」

との指摘に、薬物は現時点の法では違法ですし、法を犯すこと自体人道から外れている。

なんのために法があるのか?

ルールや制約があるのか?

それ自体が人道を守るためにあるのです。

とリプした。

反論、、、

「法律よりも、自分の中、他人へのモラルを優先させたいです。法律を絶対視してて、もしもそれが間違っていたもの健全ではないと思います」

うーん、他人へのモラルを優先させたいのなら、法を犯すなよ。

と突っ込みたかったが、、、

リプが来た

「法を守ることが人道とするならば、大半の人は人道から外れているこの国の法を100パーセント守るのは不可能に近い、罰則が無いなどの理由で見逃されてるというものがたくさんありますが、違法と定義されているものはかなりあります、というか私刑自体禁止行為なので人道から外れている」

「その罪刑に対し、その刑罰を受ければ十分」

言いたいことはわかるが、私の私見として。

そもそも、社会的制裁、民事的制裁とは一種のケジメだと思っている。

私刑ではない。

法を犯して、刑を受ける。

そこまでは普通。

ただ、それ一人の問題ではない。

一緒に会社の看板をせおって頑張ってきた仲間の社員に多大なる迷惑をかけた。

その償いは?

親族に前科持ちができた事への、親族に多大なる迷惑をかけた償いは?

刑期を終えて罪を償ったとしても前科一犯は消えない。

親戚兄弟に縁談話ができても、相手方が婚前調査をして、親族に前科持ちがいることがわかると、その縁談は破談するだろう。

薬物で捕まりました、刑を言い渡されました。きれいな体ですではないし、

まず被害者がいる。

看板を傷つけられた会社の社員や、家系に前科持ちができてしまった親族は泣き寝入りですか?

そんな身勝手な、、、

その犯罪被害者のために社会的制裁、民事的制裁があるのだと私は思う。

私刑が人道から外れているというのは、加害者の保身としか思えないのだ。

犯罪被害者のことも考えるべきだ。

加害者に優しくではなく、被害者の救済を考えるべきだ。

どのみち、薬物で刑を喰らったその社員も、会社に残ったとして、毎年入ってくる新卒に、「あの人は大麻の常習者よ」と雑談でバラされたりするし。

定年までそれはついてまわる、そんな十字架を背負って会社に勤めるより、自分の前科を知らない会社で再スタートしたほうがいいと思うが、、、

それにしても、そういった被害者ではなく加害者を守ろうとする社会の風潮は、犯罪が減らない要因にもなっていると思う。